金沢敏明のF1結果解説!スパ・フランコルシャンのベルギーGPはハミルトンが完勝

スパ・フランコルシャンのベルギーGPはハミルトンが完勝

F1GPの中でも屈指のハイスピードサーキットでもあり、1周のコース長さはNo.1のスパ・フランコルシャンで行われたベルギーGPは、メルセデスのルイス・ハミルトンが磐石のレースで優勝した。

 

予選から圧倒的に速かったメルセデス勢は、周りのチームが堅いタイヤで苦戦している中、メルセデスだけは、他チームとは次元の違う速さだった。
パワーユニットにも大きな差が出た。
これはある程度予想通りだったが、ロータスやフォースインディアは、直線での速さは破格だった。

 

しかし、同じメルセデスのパワーユニットでもウィリアムズは大苦戦となってしまった。
ダウンフォースを稼ぐためにウイングに角度をつけたのが裏目に出て、直線ではオーバーテイクの格好のターゲットとなってしまった。
特にDRSが使えない状況では、悲惨なものだった。

 

フェラーリも予想よりもパワー不足感があり、他チームと好勝負するのがやっとの状況で、予選でベッテルが9位と苦戦した。

 

 

新スタートでも大きな波乱はなし

 

チームの無線によるスタートのアシストが禁止されて、ドライバーが全てを請け負うことになった新スタートは、心配されたが、大きな波乱も無くスタートできた。
残念だったのが、とても速かったフォース・インディアのヒュルケンベルグがスタートできなかったことだろう。
非常に勿体無かった。

 

レーススタート直後はベッテルがジャンプアップに成功した。
ハミルトンは危なげなくトップでいけたが、ロズベルグは失敗して6番手ぐらいまで落ちてしまった。
しかし、そこは最速のマシーンだけあって、周を重ねるたびに順位をアップしていき2番手を奪い返した。

 

スパ名物のオールージュからのキャメルストレートでのオーバーテイクが多くみられてとても面白いGPでした。

 

ハミルトンは本当に危なげなくレースを進めて、ロズベルグが近づくとタイムをあげて突き放す完璧なレースでタイヤのマネージメントしっかりできていて、チームからピットイン支持にもまだタイヤがあるからいけると余裕の発言まで飛び出した。

 

レースが残り2周の所で3位走行中のベッテルのタイヤがストレートでバーストしてリタイヤ(完走扱い)した。
ベッテルは、他のドライバーが2ストップ、3ストップの所を1ストップで乗り切ろうとしていたことによるタイヤの消耗からのバーストとみられる。

 

フェラーリやベッテルはタイヤメーカーのピレリを猛烈に批判していたが、タイヤメーカーが推奨するラップ以上を走行してのことなので、フェラーリのギャンブル的な作戦にも問題があったと金沢敏明は思います。

 

これによりベッテル攻略に苦戦してたグロージャンが3位のポジションを獲得して久しぶりのポディウムを獲得した。

 

 

このままで良いのか?F1GP

 

パワーユニットになり、開発にもかなりの制限がされるようになってF1の1強時代が非常に長く続いている。
メルセデスのパワーユニット開発能力は非常に凄いのは誰もが認めるところだろう。
パワーも凄いし安定性も高く非の打ち所もない感じだ。

 

逆にルノーはパワー不足で、安定性も疑問視されたが、最近になって少しずつ復活の兆しもみえてきた。

 

フェラーリは、昨年から今年になって大きくパワーユニットが向上して、メルセデスには及ばない物の、他チームを圧倒できる所まで成長した。

 

ホンダは、大苦戦が続いている。
圧倒的なパワー不足と、信頼性も低い。

 

昔のF1の場合は、開幕当初に圧倒的に速かったマシーンもシーズン終盤になった時には、他チームと競うレベルにまで迫られることが多かった。
それは、>開発に制限がなかったからだと思う。

 

そのために多くの開発費がかかったが、チーム同士が競争しあう大変面白いF1が観れていたと思う。

 

しかし、今のF1は開幕での力関係がそのままシーズンを通してかわらない感じで、面白みが非常に薄くなる。
気象などのハプニングやトラブルが無い限りメルセデスが圧倒的なのがここ数年あたりまえのようになっている。

 

パワーユニットの開発がお手上げならば、しょうがないことだと思うが、PUの開発メーカーもろくにテスト開発もできない縛りによって、試したいことを制限されていて歯がゆい状況になっている。

 

私は世界最高のカーレースなのがF1であり、ある程度のお金がかかってでもドライバーの最高の技術と自動車メーカーの最高のエンジンやパワーユニット開発、そして考え抜かれた空力設計の凄いマシーンにファンは魅了されるのだと思います。

 

制限ばかりで押さえつけるのなら世界最高のGPとは呼べない気がします。
メルセデスのPUをパワーダウンさせるのではなく、他のPU開発メーカーが成長して混戦になるのなら、やらせるべきだと私は思います。
もちろんメルセデスもさらなる開発を進めてもっと速くなればよいと思います。

 

F1を運営している人達とファンの間には温度という溝が徐々に深くなっている気がしてなりません。
今の内に手を打たないとファン離れが加速して、モーターレース人気も一気に下降することも考えられる気がします。
そして、技術が無くてスポンサーがあるドライバーがF1に乗るのではなく、しっかりとした技術の高いドライバーがシートを獲得できるように、順位によるチームに支払うお金をもっと高くして、持参金を気にせずにチームがドライバーを選べるように変更してもらいたいです。

 

F1人気を下火にしないで、この辺りで歯止めをかける打開策を講じるべきだと思います。

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