イギリスGPはハミルトンがピット作戦で勝つ
伝統のイギリスGPは、メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝した。
予選でまたしてもワンツーだったメルセデスだが、レースのスタートで思わぬ事態に追い込まれる。
スタート直後3番手、4番手と好調だったウィリアムズの2台が好スタートきり一気にワンツーに躍り出た。
トップにマッサで2番手にボッタス、そして3番手ハミルトン、4番手ロズベルグという並びになった。
思わぬ形でまさかのワンツーになってしまったウィリアムズは、チームメイトバトルを禁止した。
後ろに居たボッタスのほうが、若干ペースが良いのは明らかだったがチームの指令通りにマッサの後ろで我慢していた。
しかし、ハミルトンは冷静にピットを少し早めにこなして前が空いた状態でペースを上げて追い抜くアンダーカットを選択して見事にウィリアムズの2台を交わした。
ロズベルグは、前を走っていたハミルトンに優先権があったために、ウィリアムズとあわせる形でのピットとなりぬくことはできなかった。
レースは終盤に突入すると雨が降ってきた。
イギリスはコースが長いので場所によって天候が大きく違う場合があり、ある1箇所が雨の影響でみんな速度を極端に落としてフラフラで走行していた。
そんな状況下でボッタスが立ち上がりでフラついた瞬間を見逃さずにロズベルグが交わした。
ここでフェラーリのライコネンがギャンブルにでてインターミディエイト(雨とドライの中間タイヤ?)に変更したが雨は収まってしまい一気にペースを落とす。
そこから数週すると今度は本格的に雨が降り始めてきた。
その周の完璧なタイミングでトップ快走のハミルトンがピットイン。
ウィリアムズの2台はステイアウト、そしてロズベルグもポジションが後ろの為に1周待つことに。
しかしその1周が大きく明暗を分ける。
雨の影響が酷くて、まともな走行ができずに大きくタイムを落として翌周に全車ピットインすることになる。
全く見せ場のなかったベッテルは、ハミルトンと同じタイミングでタイヤ交換をしていて一気に3位のポジションまで順位を上げた。
終盤は、ロズベルグに猛追されたハミルトンだったが、見事なピットタイミングでイギリスGPを勝利した。
ウィリアムズは復活したのか?
このレースを大きく盛り上げてくれたのはウィリアムズの2台だったのは間違いないだろう。
昨年の活躍を考えればちょっと遅かったぐらいに感じるが、やはりストレートが多いコースでは、メルセデスPUを上手く使って結果を残してくるイメージがある。
しかし、昨年同様にチームの作戦面が悪い気がする。
昨年も何勝かできたはずが、ピットの弱気の作戦で勝利をドブに捨てている印象があった。
今回もバトルを禁止してラップタイムをあげようという意図は十分に理解できるが、それをやるなら、速い車を前に出さないと貯金ができない。
特に後ろを走るメルセデスのほうが速いのは明らかで、アンダーカットされたら必ずやられてしまうのは解りきっていたことだと金沢敏明は思っていた。
ハミルトンがタイヤ交換した翌周にマッサが入るが、ボッタスは更に1周待たされる。
しかもマッサが蓋をした状態では、全開で走ることもできない。
まさにボッタスにとってはハードラックな状況だったはずだ。
正直マッサとボッタスの位置が逆転していたら、マッサはボッタスに1秒以上離されてDRSが使えずに簡単にメルセデスの2台にパスされていただろうけど!
レース終盤の雨を考えれば、このレースはどうやっても勝利する事はできなかったのは間違いないはずですが、もしかすると3位表彰台は確保できた可能性もある。
ベッテルはイギリスGPでは大苦戦していたが、タイミングよくインターミディエイトを履いたおかげで順位はジャンプアップできた。
素晴らしい仕事ができたのではないでしょうか。
最後にアロンソが10位で今季初ポイントを獲得した。
雨というトラブルと、他チームのマシーンが多くリタイヤしたという運もあったが良かったと思うが、ライバルチームとの差が縮まるどころか、開いてしまっている印象があるのが気になる。
ホンダは頑張っているとは思うが、彼らが想定していた以上にPUの仕組みは難しいようですね。
昔のF1のように好きなだけテストを行えれば、今のマシーン状態ではなくポイント争いの常連になれているはずですが・・・
開発に規制がかかれば、年度内でパワーバランスに大きな変化は起こりにくく、力の差が埋らないつまらないシーズンになってしまいます。
開発にコストが大きくかかってしまうが、昔のように第10戦あたりから、ニューエンジンが搭載されて一気に速くなりGPを盛り上げるようなチームがあった方が、F1産業としも利益があるようにも思えてくる!
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