ベッテルがフェラーリ移籍後初優勝マレーシアGP

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早くも勝利を掴み取ったベッテル

今年も初戦を見ている感じでは、メルセデスの圧倒的なワンマンショーになると思われて痛ましたが、雨の予選も手伝ってベッテルはフロントローの２番手を獲得した。

不安定な天気がチームとドライバーを苦しめることでも有名なマレーシアGP。
気温も高くなり、タイヤへのダメージは非常に厳しいサーキットでもある。

ミディアムタイヤの寿命は短く、全車直ぐにタイヤ交換をすると思われていた。
そんな矢先に、セーフティーカーが導入されることになり、各チームはこぞってタイヤを交換した。

しかし、ベッテルはステイアウトを選択して、一気にトップに立った。
そして、中堅チームでも何台か同じ作戦をとった。

これにより、ベッテルはラップあたり２秒近い差を後続につけることができた。
ハミルトンなどの直ぐに２番手になると思われたが、マシーンの渋滞で全車がＤＲＳを使用できる状況で、思ったほど簡単にはパスできずにベッテルに大きな差をつけられてしまった。

ベッテルは明らかに２ストップ作戦をしようとしていて、他のチームは３ストップが濃厚になった。
１回ピットストップが少ないベッテルがリードを保つ展開は、後ろのチームにとっては厳しかった。

ベッテルのレースペースも非常に早く、メルセデスともそん色なく感じた。
差をつめられると、ベッテルもペースアップして一定の差をキープした。

やはり先頭に立ってレースをコントロールさせるとベッテルはピカイチだと改めて金沢敏明は感じた。

メルセデスは、無線のやり取りで自分達も２ストップだとレッドブルをけん制したが、相手に同様はみれず、結局ハミルトン、ロズベルグとも３ストップとなった。

ベッテルは昨年１勝もできなかったが、２０１５年フェラーリに移籍して２戦目で勝利することができた。
また、フェラーリチームも昨年勝利できなかったので、どちらにとっても嬉しい勝利となった。

今年の力関係でフェラーリのパフォーマンスの高さがわかったが、今のところはある条件化ではメルセデスと対等に戦えるようだ。

それは、タイヤに厳しいサーキット、あるいは高温でタイヤの垂れに影響がでること。
どちらもタイヤに関連することになる。

元々タイヤに優しいと言われていたフェラーリなので、作戦面での有利さを考えれば、レースペースが高いレベルで安定させられる高温のサーキットは、勝利の可能性が期待できる。

ワールドチャンピオン争いとなると現状では厳しいかもしれないが、グランプリを面白くするという面では、フェラーリは楽しみな存在だ。

開幕戦のオーストラリアでバトンが完走したマクラーレンホンダだったが、このレースで復帰したアロンソとバトン共にリタイヤに終わった。

予選では共にノックアウトになりはしたが、他のマシーンとの差はつまっていた。
レース中にもオーバーテイクする場面もあり、マシーンは向上しているのは間違いない。

元が悪かっただけに、一気に差が縮まっていて、このペースなら今年中に面白いポジションまでと期待してしまいそうだが、ここからは差を一気につめるのは厳しくなることを考えれば、安易に考えることはできない。

パワーを上げれば信頼度が下がるのが現状で、データを参考にバランスを変えて信頼度も下げない作業に今年一杯苦労すると思われる。

ヨーロッパラウンドの頃には、Ｑ１を脱出できるようなマシーンになっていれば、順調な成長といえるのかもしれない。

次は、４月１２日の第３戦中国ＧＰ

2015マレーシアＧＰでフェラーリのベッテルが優勝